2018年4月24日火曜日

(K0357) 「人生100年」が変える葬式 <少子高齢化>

 
高齢者の「高齢化」が進んできた。
 
===== 引用はじめ
 総務省の3月1日時点の人口推計によれば、75歳以上人口は1770万人となり、65~74歳の1764万人を超えた。75歳以上が上回ったのは初めてのことである。
===== 引用おわり
 


「高齢化した高齢者」の増大は、大死亡時代と隣り合わせである。
 
===== 引用はじめ
 社人研の推計では年間死亡数は現在の134万人余から、30年代末の168万人水準まで増え続ける。
===== 引用おわり
 


ならば葬式屋が繁盛するだろうと思ったが、そうではないらしい。
 
===== 引用はじめ
 少し前までは、仏式で葬式や法事をすることは「日本の慣習」と言ってもよいほどポピュラーだったが、これでは寺も経営的に立ちゆかなくなるだろう。
===== 引用おわり
 



葬式については、

   参列者も小規模となる。簡素に済ませようとの意識
   家族葬や直接火葬場に運ぶ「直葬」も珍しくなくなった
   親族が関わりを拒み、葬式そのものをしたがらない
 
===== 引用はじめ
 残された人も少ないのだから、参列者も小規模となる。親族にすれば簡素に済ませようとの意識が働きやすくなる。最近は、家族葬や直接火葬場に運ぶ「直葬」も珍しくなくなった。

 高齢者の孤独死が話題となるが、親族が関わりを拒み、葬式そのものをしたがらないケースも少なくないという。
===== 引用おわり
 


法事については、
 
===== 引用はじめ
 法事に関しても簡素化の流れにあり、執り行わないという人もいる。無縁墓も増えている。
===== 引用おわり
 



高齢者の高齢化に伴い、「子供が親の葬儀を出す」という前提が崩れたことが、中心的な要因になっていると思われる。
 
===== 引用はじめ
 「高齢化した高齢者」が増える社会とは、「自分が死んだら、子供に葬儀を出してもらう」という、これまでの常識が通用しない社会でもある。
===== 引用おわり


「親が100歳、子供が70代」というケースを考えれば分かりやすい。

   70代にもなれば、がんや心臓疾患などに倒れたとしても不思議ではないだろう。
   連れ合いを亡くし、子供にも先立たれるといったケースの増大だけでなく、
   そもそも生涯シングルで身寄りのない高齢者も増え続けていく。
 


出典

河合雅司、「人生100年」が変える葬式
【一筆多論】、産経新聞(2018/04/17)
 
「人生100年」が変える葬式 河合雅司 
https://www.sankei.com/column/news/180407/clm1804070005-n1.html

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