2018年2月23日金曜日

(K0299)  軽度認知障害と言われたら <脳の健康>

 
 年をとると認知症になる確率が高くなる。

===== 引用はじめ
 65歳以上の高齢者の認知症患者数と有病率の将来推計についてみると、平成242012)年は認知症患者数が462万人と、65歳以上の高齢者の7人に1人(有病率15.0%)であったが、372025)年には約700万人、5人に1人になると見込まれている(図1212)。
===== 引用おわり
http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2016/html/gaiyou/s1_2_3.html
 

 認知症にならないように努力しても、ある確率で認知症になってしまう。できることは、早期に発見して、進行を遅らせることであるが、二つの心理が働く

(1) 認知症と診断されるのが怖いから、認知症検診を受けたくない、受けない

(2) 「認知症の疑いがある」あるいは「様子を見ましょう」と診断されると不安だらけになる
 

 比較的早めに受診すると、軽度認知障害(MCI)あるいは「認知症の疑いがある」と言われる可能性がある。MCIは5年後の認知症発症率が5割といわれていて、まだどうなるかわからない状態だし、認知症の「疑い」はまだ認知症ではない。そのとき、どう対応すればよいか分かっておれば、(1)(2)ともに楽になる。
 

 参考になる記事があったので、紹介しておく。

===== 引用はじめ
 私は、心配だと相談してきた人には次のように言います。

1. 認知症と決まったわけではないので、過度な心配は無用ですよ

2. もし将来、認知症になったとしても、認知症で人生は終わらない(認知症では死なない)。認知症をもって生きる人生が始まるのです。

3. その人生は、苦痛を伴うものではありません。ただ、生活に支障が出たり、今の状況がわかりにくくなったりはする。しかし、周りの人があなたのことを理解し支えてくれれば普通に生きることができますよ。

4. あなたが今やるべきことは、認知症のことを知り、認知症の当事者支援の取り組みに参加すること。認知症の知識が広まり支援の取り組みが強くなれば、もしあなたが本当に認知症になったときにも安心なのです。まさに、情けは人のためならずなのですよ。

5. 間もなく65歳以上の5人に1人が認知症の時代が来るのです。避けて通れません。腹を据えて向き合いましょう。
===== 引用おわり
 

出典
高見国生の認知症だより(25)、「軽度認知障害と言われたら」、産経新聞(2018/02/21

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