2018年1月6日土曜日

(K0251) 「病院行かない」の心理 <脳の健康>


===== 引用はじめ
 父親が最近、物忘れがひどかったり変なことを言ったりするので、病院に連れて行こうと思うのだが、「俺はなんともない」と言い張って行ってくれない、という家族の悩みはよくあります。よくあるが、対応はなかなか難しい。
 「なんともない。病院なんぞ行かない」という本人の心理は2通りあるように思います。
===== 引用おわり
 

(1) 初期である

  状態
 本人は自分でも近ごろ何か変だと思っているが「俺が認知症になんかなるはずがない」、しかし「もし認知症といわれたら怖い」

  対応
  「認知症かもしれないから診てもらおう」という言い方は、自尊心を傷つけ余計に恐怖心をあおる
  「私(家族)の調子が悪いから病院へ行くので、一緒に来てくれませんか」と誘い、診察室にも一緒に入って医師から上手に診察をしてもらう のがよい
 

(2) かなり進んでいる

  状態
 まったく自覚が無い

  対応
  前述の方法でまずは病院に連れていく
  寝かされて穴蔵へ入っていくようなCT検査やMRI検査を受けるのは難しい
  本人の診察と家族からの情報が、医師にとって大きな判断基準になる
 

共通

どうしても本人が嫌がって病院に行けない場合は、「認知症初期集中支援チーム」へ。
(自宅を訪問し、認知症かどうかの評価やサポートをしてくれる)

【認知症初期集中支援チーム】とは、
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/0000035310.pdf
添付図は、このサイトからの転載
 

例えば、神戸市の場合は、

「認知症の人やその家族の方が、まずお住まいの地域のあんしんすこやかセンターや、かかりつけ医に相談いただき、相談に応じて「こうべ認知症生活相談センター」や「認知症疾患医療センター」に紹介し、必要な医療や介護につなげるしくみとなっています」
http://www.city.kobe.lg.jp/life/support/carenet/ninchisyou/index.html
 

出典
「病院行かない」の心理は、高見国生の認知症だより(20)、産経新聞(2017/12/06)

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