2017年8月24日木曜日

(K0115) 魂の苦痛(仏教を支えに最期まで生き抜く) / 「寄り添う」(2) <臨死期>


大嶋健三郎 あそかビハーラ病院 院長:

「緩和ケア病棟は死を待つ場所ではなく、自分らしい人生を最期まで生き抜く場所だ」
「日本人の死生観に根ざした緩和ケアをするには、仏教と医療の融合を欠かせない」

 

「ビハーラ」は、仏教を背景にしたホスピスである。ビハーラは、サンスクリット語で僧院や休息の場所などを指す。
 

世界保健機関(WHO)は、緩和ケアが対処すべき苦痛のひとつに「スピリチュアルペイン」(魂の苦痛)を挙げる。

なぜ自分ががんになったのか。生きていて何の意味があるのか――。だれも避けて通れないのに、だれも答えを出せない問題だが、あそかビハーラ病院にビハーラ僧が常駐する意義は、こうした苦痛を和らげる点にある。

その人の人生や価値観に基づく物語を傾聴し、否定せずに受け止める。日常生活の援助や話し相手になることが、結果としてケアになるのだという。
 

関西では仏教が暮らしに溶け込んでいる。寺院数が多く、伝統仏教教団の本山や仏教系の大学も多い。


出典
「関西の力」/「第6部 祈り」/「第1章 寄り添う」/「第2項 魂の苦痛」
産経新聞(2017/08/16 夕刊)
添付写真は、ここから。

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